木寺さんの写真は、シュチエーションとか、絵づくり
とかはあんまり気にしていないように見えますね。
それよりも対象の匂いというか、そのオーラを
大切にしているように感じる。
しゃれた言い方をすれば、絵画や映像というよりは
彫刻的な感じを受けますね。


ほんと?うれしい。
僕は実はライティングとか、撮り方とか、やる前
まではすごく悩むんですよ。
「こうしたらいい」とか「この方向で」とか。
でも一旦撮影が始まっちゃって、対象に
のめりこんじゃうと「こう撮りたい」と思う気持ち
ばかりになってきて、方法論に頼ってない
自分と撮影してる気になるんですよね。
彫刻的…「写真は削り出し」 そんな感じ、いいですね。



さて、Air Silkyのお話ですが、
これはどういった経路で生まれたんですか?


Air SilkyはもともとクロスFMでナビゲーターを
やってる木本さんという方がアイデアを
くれたんですよ。
「僕の音楽に映像をつけてくれないか」
ということで。


音楽に身をおいていた人間としては
結構やりやすかったんですか?


いやすごい難しいですよ。
僕とエフェクト担当の川端さんと、
毎週大変なことになってますからね。
まあ週のうち6日は忘れててあとの1日で
あせってやるんですけどね。


毎回、音楽にインスパイアーされて映像イメージを
膨らませていく感じのようですが、
イメージとは音楽から生まれてくるものなんですか?


やっぱりそれは木本さんの音楽に拠る部分が
大きいですね。彼の音楽というのは情景が
浮かぶというか、いい意味で解りやすいんですよ。
例えばvol1でいくと「夏の屑」というイメージ、
「夏の中からほろっともれてるちょっと切ない感じ」
というものを渡されたんですよね。
それでとにかく歩いて、考えて、
つくったという感じです。
でも最近はイメージの言葉すらもらえないんですよ。
最近のやつなんかはキューバ音楽のミックス
なんですけど、言葉がなくて、仕方ないから
「トラックリストください」ていったら、
「スペイン語だからわかんない」
と言われちゃいましたもんね。
そうなるともう音楽を聴いてイメージするしかない。
「ああ楽しいキューバだ」とか
「切ないキューバだ」とか。そこから思いを浮べて、
自分なりの再表現をするしかないんですよね。
それにもちろん、キューバだからといって、
葉巻や陽気とか海、そんなのは絶対いやだし。
とにかく考えますよ。